86 BRZで雨の日に感じるのが、ルーフ部の雨音気になりますね。実際にルーフ部を手でコンコンと軽く叩いてみると音が鳴響いて聞こえてきます。これは鉄板が振動して音が助長。86・BRZの車両の格付けは、サウンドクリエーションの機能などを考えますと、走りを楽しむというコンセプトがあるように思いますので、静寂性は、車両重量等、コストなどのの兼ね合いで、追及・充実はしてないと思われます。車は速く、車内は静かにを追及されるオーナーさんもいることと思います。その場合は、各主要部分の防振、防音をされているユーザーさんもいらっしゃると思います。またこれから施工しようとお考えの方もいらっしゃると思います。究極はフルデットニング、各部制振処理、静寂重視のパーツ変更、が終着点かと思いますが、エンジン、ミッションなどの共振点などもありますので、走り+静寂性を求めるのは、もともとの車両構造も考慮すると永遠のテーマと私は感じております。
このオーナー様は雨の日の雨音を気になされていた様で、ルーフ部のデットニングをご依頼されました。余った材料があればクォータなどやれればいいですよ とのことでした。
ルーフの裏側を防振、防音処理を行う為、ルーフヘッドライニングを外す作業になる訳ですが、ルーフヘッドライニングを外すには、リヤシート背もたれ、座面、各ピラーガーニッシュ、ルーフヘッドライニング付属品、バイザー等を外す作業が必要になります。
シートを外し
クォータートリムを外し
各ピラーガーニッシュを外します
バイザー、ルームミラー、フロントピラーガーニッシュ等を外し
ルーフヘッドライニングを外します。
そして各部汚れを拭き取り、脱脂して防振シートを取付ます。
私の防振シートの貼り方はこんな感じ。ルーフ面を軽く叩きながら振動が助長されそうな場所に貼り付け。STP製品と悩みましたが、コストパフォーマンスと性能を合わせ持つ今回は積水化学レアルシルトを防振材として使いました。厚み1.6mm、大きさ300mm×800mmの物をカットして貼り付け金属層と制振樹脂層から構成されていて振動エネルギーを樹脂が熱エネルギーに変換して音を吸収します。夏場のルーフ部の高温にも耐えられる難燃素材。(耐熱温度80℃)人、環境にやさしい環境にやさしい製品です。
レアルシルト RSDS-02V2
仕様:制振シート●サイズ:(幅×奥行×厚さ)300×400×1.9mm(2枚入りパック)標準小売価格4,000円税別
次に吸音材貼り付け。音の対策は防振と吸音で一つの作業とお考え下さいませ。
ノイズリダクションソルーションズSTP社製吸音材。DIAMONND AERO FLEX 10
仕様:断熱&遮音&吸音シート●サイズ:(幅×奥行×厚さ)500×375×10mm(10枚入)●耐熱温度:-200℃〜+150℃●推奨取付箇所:ドア、ルーフ、フロア、トランク 標準価格21,000円税別
貼りまくります。
こんな感じに仕上げました。86・BRZは前後のルーフヘッドライニング取付部周辺以外は吸音材を引き詰めても取り付けに問題なし
美しい・・・・。さりげないカスタム。
とここで組み付けて完結する予定でしたが余った材料でクォーター内部もオーナー様から熱いお願いしますコール。
材料不足になりましたが・・・。
STP製 BOMB AERO 取付。
その上に吸音材STP AeroFlex10
画像には見えませんがセンターピラー部も制振材貼り付け。
クオーター下ロッカーパネル付近のセンターピラー下のあたりはサイドメンバーの付け根部分に当たる為、念入りに吸音材
を引き詰めました。ここはリヤマフラーの音がリヤフロア、サイドメンバーに伝わり、クォーター内の箱形状の部分で箱鳴り効果を遮断する目的でかなりの効果があります。
全て材料を使い切りました。クォータ内部も施工する場合は制振材と吸音材がもう少し多く必要かと思います。別の材料でコストダウンも測れるかと思いますが、プロショップということで引けないとこでもあります。オーナーさんのご意向次第ですが・・・。
作業は8時間ほどかかりました。
今回用意したのが積水化学レアルシート、STP AeroFlex10 BOMB AERO BULKPACK
STP Bomb Aero 詳細
軽量化がなされながら、旧商品 STP BOMB (製造終了/販売終了モデル)よりダンピング性能をアップすることに成功した低音制振シートで、ブチルとアスファルト系樹脂とアルミの 3層構造で形成され、250Hz以下の低音域に対しての制振効果、遮音・吸音性能に優れています。耐熱温度は-40℃〜+80℃の範囲になり、ドア、フロア、ルーフ、フロントボードの制振に最適。
効果はということですが、フルデットニングではないものの、実際に施工後走行してみたら体感出来ましたよ。ルーフパネル軽く叩くとドンドンという音に変わりました。施工前は言葉で言うとトントンという音かな。
たまらないですよ。
施工前の軽く手でたたいた時のルーフ音
施工後のルーフ音
かなり違いがありますね。
オーナー様名古屋市からご来店頂きました。ご依頼誠に有難うございました。
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